ミナについてちょっと思ったこと


今更な更新。

上は真鏡名ミナの設定画fromアルカディアから抜き出してみた画像です。

その昔、ある有名妖滅サイトさん(^^;)にて

こう設定画に「EDで見せる笑顔」とあるからには、分岐EDなんかが存在しているのでは? でもなかった!

と言及されたような覚えがあるのですが。

思い出すなァ、サムライスピリッツ零(以下、零)がリリースされてしばらくは、

隠しキャラとか(パピィがいたけど)隠しEDとかあるんじゃないかと話題になってて、

妖怪腐れ外道について感動ストーリーのEDがあるという、デマだったにせよ

いわゆる「よく出来た嘘バレ」的ないい話も生まれていたりしたものでした。

この設定の笑顔と関連して、

”とある方法”でプレイステーション2ソフトの零から抜き出すことのできるキャラクターボイス、

真鏡名ミナ(当時は雪野五月さん)の未使用ボイスらしきものに

「あれ……? 空が、にじんでる」

というものがあります。


天下一剣客伝(以下剣サム)の、ミナのストーリーモードEDに使われてる言葉ですね。

ミナのEDはこちらを見てもらうことにして、

要するに、製作の過程で没になったであろうミナのアナザーストーリーをなんとなく妄想補完してみようか、というページです。

以下、簡易ED説明。


【サムライスピリッツ零ED】


村を滅ぼしたあやかしを追って旅するミナは、黄泉が原で闇キ皇に憑かれた兇國日輪守我旺を倒すが

(余談ながら、”零時代の時間枠”で生きている登場人物の中で闇キ皇を明確に知っているのは真鏡名ミナのみである。)

村を滅ぼしたのは”日輪から流れてきた邪気に影響された(可能性のある)”彼女の唯一の友チャンプルだったことが判明する。

自我を失ったチャンプルは再び凶暴化しミナに牙を剥く。

ミナは妖滅師としての使命のためチャンプルに矢を向けるが、内心ではチャンプルの後を追う事を決意していた。



【天下一剣客伝ED】


チャンプルが、御前試合の主催者徳川慶寅にミナの父親の行方を捜すように依頼。

ミナの父はとうに死亡していた。

墓の前でミナは父の一族という老婆に会い、

自分と母を捨てたと怨んでいた父が、二人を最後まで愛していたことを知る。




この後に「……あれ? 空が……にじんでるよ……。」

という台詞が続きます。

また剣サムED中では、ミナという名前は「笑う」という意味であることがミナの父に縁ある老婆によって語られます。


つまり……。

・零のミナ設定画に載っている「笑顔」

・「空がにじんでる」という雪野五月さん演じる零ミナ未使用ボイス

・剣サムで判明したミナの名の意味、「空がにじんでる」という台詞が使用される

以上の事柄から見て、本来、零での悲しいエンディングは剣での形で考えられていた可能性が高いってことですね。


で、ミナの名前の意味が「笑う」というのは、ミナの父の親族という老婆が言ったことですが、

ミナ=笑う、ってアイヌ語なんですよね。

過去に指摘されたファンの方は結構いましたし、拙サイトでもここで書いております(笑)。

ということは、ミナの亡き父はアイヌ(民族)であるということになりますな。

またまた、このページの出番ですけども零スタッフ同人誌では、

ミナはとにかくナコルルの対極として考えられたキャラなので(北海道に対して沖縄、清楚に対して露出etc)

それはある面でナコルルがいなければ成立しないほど近しい関係とも言えるわけで、

その表れなのか何なのか、「実は当初、ミナはナコルルと血縁があるという恐怖の設定があった」と暴露されてました。

要するにそれの名残なんでしょうね、ミナの父がアイヌの出身というのは。

どうやって琉球人(少なくとも琉球の出身)であるミナの母と出会って子供ができるまでに至ったんだろう、

なんかいろいろ無茶すぎて納得いかねー……ぢゃなかった、隠された涙なしでは語れない悲劇があったんでしょうねぇいろいろと。



余談。

今はアーカイブでしか見られない、零公式サイトのスタッフ座談会

ミナについてシナリオ担当さくらいとおる氏がこう語っていました。

「シナリオ案は複数ありましたが、初期案のシナリオはそうれはもう……。

なんというか、ワシは現状のシナリオに落ち着けてよかったなぁ……と(笑)」

一体どんなシナリオだったんだろ

ここまで言われるからには推測するに、零スペや剣の勝利台詞以上にドン引き必至の内容だったに違いない!

そんな初期案により近くなった……つまり零では見送られた元々の設定が顔を覗かせたのが零スペや剣での

ミナなんじゃないかなーと思っているんですが。

零スペの場合は、一応作品世界が”斬紅郎無双剣の暗い世界を引き継ぐ”だから強調された、という見方もあるでしょうけどね。